Grace Periodは何日間なのか?

先日、ドメインの有効期限に気付かずに「Grace Period」の状態になってしまったのですが、30日以上が経過した時点でも通常どおりに更新することができました。

てっきり、復旧には高額な追加料金がかかるものと思っていたのですが、通常料金の1,000円程度で普通に更新することができたようです。

この「Grace Period」については概ね2種類があり、「Auto Renew Grace Period」と「Redemption Grace Period」で違いがあります。

自動更新猶予期間(Auto Renew Grace Period):
45日間とか30日間など

JPNICによると、ドメインの有効期限が切れたあと、レジストリによって自動で1年間更新され、レジストラに1年分の料金が請求されるとのことです。

これだとレジストラが損をしてしまうようにも感じますが、その後、45日間の自動更新猶予期間に入り、この期間内にレジストラが削除申請を行えば、1年分の更新費用が返金される仕組みになっているとのことです。

そのため、ユーザーが期限後に更新して費用を払えば、レジストラは損をしませんし、ユーザーが更新しなくてもレジストリからの返金があるため、どちらでも損をしない仕組みになっているのだろうと思います。

今回、当サイト運営者は有効期限が切れたあとでも.comドメインを更新できたわけですが、こんなこともあろうかとレジストリのVeriSignが自動で更新してくれていたために、ドメインを失わずに済んだものと思います。

概ね、この自動更新猶予期間というのは、このようなドメインの更新し忘れ救済のために設けられているものと思います。

この期間についてですが、ICANNのページには「The current value of the Auto-Renew Grace Period is 45 calendar days.」との記載があります。

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また、Wikipediaによると「45日間の自動更新猶予期間(Auto Renew Grace Period)を経て、誰でも再登録可能な状態になる」との記載があります。

さらに、JPNICによると、「ドメイン名がレジストリによって自動更新されると、 45日間の「自動更新猶予期間」(Auto Renew Grace Period)に入り、」との記載があります。

ただ、この期間内に削除してしまうことも可能なようで、45日間ではなく、概ね30日間に設定されているケースが多くレジストラによってまちまちです。

当サイト運営者の場合、32日目あたりでしたので、必ずしも30日間というわけではないかと思いますが、あと数日で次の請戻猶予期間に入ってしまうギリギリのタイミングだったのかもしれません。

請戻猶予期間(Redemption Grace Period):
30日間

こちらはレジストラがドメイン名を削除したあとの30日間の猶予期間ということになり、日数は一定で30日間のようです。この期間だとドメインがレジストラから離れてしまっているため、レジストリでの復旧となり、高額な復旧費用がかかってしまうこともあるようです。

ただ、この請戻猶予期間については採用していないレジストラもあるようです。

削除保留期間(Pending Delete):
5日間

この期間に入るとドメインの復旧は不可能になりますが、削除までに5日間の保留期間があるようです。ただ、なかには10日間と記載しているレジストラもあり、本当に5日間なのかどうかは不明です。

もし更新のし忘れでこのPending Deleteの状態になってしまった場合、バックオーダーをかけるかどうかは微妙なところかと思います。下手に動いてしまうと需要のあるドメインと見なされてしまい、業者におさえられてしまう可能性もあるので、判断の難しいところかもしれません。

このPending Deleteの状態に入り、ドメインが削除された後に誰でも再取得が可能となるわけですが、実際に削除される時間については.comや.net、.orgなどで違いがあります。

当サイト運営者は10年ほど前に優良な期限切れドメインをよくチェックしていましたが、当時は早朝の3時、4時や深夜の23時頃から削除がはじまり、30分程度の時間がかかって1日に数十万件程度のドメインが削除されていたと記憶しています。

期限後のプロセスは以上のようになりますが、概ね2カ月程度でドメインを完全に失ってしまうものと考えておいた方がよいかと思います。

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